楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」はお得か?&実際に利用した感想

作成日:2020/03/08 更新日:2021/05/02

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目次

楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」の申し込みが始まっている。データ通信が使い放題で月額2,980円とインパクトのある金額。一方でエリアの整備はまだまだでかなりの部分をauのローミングに頼ることになる。このauのローミングに関しては月2GBまででそれ以上は128kbpsに制限される。また通話に関しても楽天Linkというアプリを使用すると国内は一部の番号を除いて無料となる。さて「Rakuten UN-LIMIT」はお得なのか。ドコモ、auあたりと比較しながら考えてみる。

1年無料が終了し2021年5月より料金がかかることになった。1GBまで無料(1回線目だけ)、3GBまで月額1,078円(税込み)、20GBまで月額2,178円(税込み)、20GB超は月額3,278円(税込み)となった。0SIMの前例があるので0円で大丈夫かという声も聞こえるが0SIMはMVNOなので無料の範囲内で使用されると支払いのみが発生するのに対して楽天モバイルは自社回線なので少量使用は負担にならずすぐさま課金ユーザーになる可能性、大量の解約発生回避、契約維持により楽天経済圏への誘導とプラス効果しかない。一定期間無使用は契約解除の可能性があるとのことだが電話番号の有効利用を考えればしかたのないところか。

2,980円で2GBという制限に関して(5GBに拡張された)

2,980円という金額はドコモのギガライト、新auピタットプランNの最低料金と同じである。ドコモもauも使えるデータ量は1GBのところ楽天は2GB使用出来る。また上限まで使った場合の追加料金だがドコモは1,000円/1GB、auは1,500円/3GBなのに対して楽天は500円/1GBとなる。ドコモの半分の金額でありauに対しては単価は同じだが3GB単位対1GB単位と使い勝手がいい。完全にau回線として見た場合、基本料金でauの2倍使え追加も無駄なく出来ると考えることが可能。

申込時はauのローミングは2GBが上限であったが本サービス開始と同時に5GBまで拡張のアナウンスがされた。実施は4/22以降。それまでにデータチャージを申し込むとその分はしっかりとお金を取られるので4/22まで我慢。もっとも2GBを超えた場合の速度制限も1Mbpsまで拡張されている(こちらは実施済み)のでSNS程度であればそれほど気にならないのではないか。

Rakuten LinkはRCSをベースにしたIP電話らしい。モバイルのIP電話、昔はネットワーク環境が今ほど整備されていなかったために音質面で評価が低かったが最近はネットワーク環境が整備されたのでそれほど問題にならない。そもそもVoLTEもIPベースの通話だしRakuten Linkもキャリアがやる以上はそこそこの通話品質は保てると思われる。が、実際に使用している人の評価はよくない模様。アプリの作りがよくないのか?まあ、それであればG-Callで30秒10円にして普通に電話するという方法もある(使えるのかな?)。

全体的にみてお得感はある

エリアが狭い、auエリアでの上限が2GB5GBということもあり今ひとつ評価が低いようだが2,980円で2GB5GB使用出来るau回線(場所によりデータ使用量無制限)と考えれば悪くない気もする。気になる点としては楽天ネットワークとauネットワークで切り替わるところで通話が切断される(4月に対策予定)というところと対応端末が少ないというところか。自分は新しい回線を使ってみたいということもあり既に申し込み済み。

実際に使用してみて

回線の開通は手許に楽天対応のSH-M09があったのでSIMを刺すだけで完了した。説明書には「表示される画面の案内に従って」とあったが何も案内が出ず逆に上手く出来ていないのかと不安になった。APNも自動でセットされていた。データ通信の速度としては下り40Mbpsから80Mbps程度で文句のない速度が出ている。今後、ユーザーが増えた際にどこまで頑張れるか。通話、SMS等はまだ利用していないのでよくわかっていない。また楽天エリア内でも1日の使用量が10GBを超えると速度が1Mbpsに制限されるという話がある。明確な条件は示していないものの制限を行う可能性があることは公式に認めている(申込時の条件に書いてある模様)。

利用出来る端末の状況

SH-M09で問題なく利用出来たので他の端末に刺して試してみた。

F-02Lの挙動をみているとフライトモードのオン・オフを繰り返すとiPhone 7やNuAns NEO [Reloaded]でも使えるかも知れない。←NuAns NEO [Reloaded]では使えた。

いずれも楽天モバイルのBAND3に対応しているが何故か利用不可のものが多い。iPhoneはいろいろとあるのでわかるがSIMフリーのNuAns NEO [Reloaded]で使用出来なかったのは意外だった。公式が利用可能とうたっている物以外は他人には勧め辛い状況である。

Rakuten Linkというアプリに関して(利用して気付いた事)

ネットワークとしてはなかなかによさそうな楽天モバイルだが通話用のアプリ、Rakuten Linkは微妙。端末にある連絡先を自動でサーバー側に吸い上げてしまう。「友だち自動追加機能をご利用の場合、知り合いまたは知り合いの可能性がある他の利用者を探して友だちとして登録または推薦、および不正利用防止」という目的らしいが非常に気に入らない。しかもRakuten Linkで電話番号を削除すると端末の連絡先に登録してある電話番号まで削除する。プレイリストを削除したらファイルまで削除するようなものである。しかも警告もない。別の端末にRakuten LinkをセットアップするとRakuten Link内では電話番号が引き継がれているが端末の連絡先には入ってこない。お前のモノはオレのモノ、オレのモノはオレのモノというジャイアンぶりである。ということでRakuten Linkはアンインストール。二度と自分の端末にインストールされることはない。なお、サーバーに吸い上げられてしまった電話番号は電話番号が登録されていない端末にRakuten Linkをセットアップしそこで削除を行った。サーバー側でデータのバックアップを取られているとどうにもならないが表面上は削除済みデータなので利用される可能性は低いだろう。なおRakuten Linkの個人情報の取扱は「Rakuten Link」に関する個人情報の取扱いについて | 楽天モバイル株式会社にある。

楽天モバイルの5Gに関して

5Gエリアが拡大された(といってもほぼスポットだが)ので2箇所ほどで使用してみた。1箇所はアンテナピクトは5Gになるものの5Gでは通信できず、もう1箇所は一応5Gで通信は出来たものの電波は極めて弱く速度も出なかった。端末はSIMフリーのAQUOS sense5GだがmineoのAプラン(au回線)では問題なく5G通信が出来たことから楽天モバイルの5G電波が弱いと考えられる。アンテナの配置等の問題だろうか。このあたりは机上の計算だけではなく経験がものをいいそうである。

テンセントからの出資に関して

楽天がテンセントからの出資を受けるということで騒ぎになった。これに対する三木谷氏の回答は「テンセントはテスラにも出資しており、ある種のベンチャーキャピタル。何を大騒ぎしているか、僕にはわかりません」ということらしい。
楽天モバイルの三木谷氏、「テンセント出資で政府監視強化」報道にコメント - ケータイ Watch
テンセントの持ち分は3%を超えており帳簿閲覧権が発生すること、資本業務提携をしているので閲覧を拒否出来る可能性は低いこと(楽天はかつてTBSの帳簿閲覧を敵対的立場という理由で拒否されているがそれ以外の理由では拒否されていない)、通信、金融を持っている楽天とテスラでは同列に語れないことはわかっているはずなのにこの発言。非常に残念である。個人の顧客情報が閲覧されることはないと思うがこのような意識で運営されている電話会社をメインにすることは自分としては選択出来ない。